家の買い替えは難しい?
住宅を買い替えるというのは、時間、労力がかかり負担が大きいです。不動産とは人生において一番大きな買い物とも言われています。
この「買い替え」という行為は不動産について、売却と購入を同時に進めることになるため、非常に難易度が高いのです。
買い替えを行うための準備
概算見積もりを知ろう
まずは今の持ち家がいくらで売れるのかを調べましょう。欲しい物件を先に探すのも大事ですが、慎重に進めるのであれば持ち家の売却価格を明らかにして予算を決めて検討するのが確実でしょう。
概算見積価格を知るためには、不動産情報サイトで似た物件を探す、不動産一括査定サイトで合い見積もりを取得するという選択肢があります。
不動産情報サイトで似た物件を探す
買い替えのために持ち家の見積もりを算出するには、不動産情報サイトで自分の持ち家と似た条件の物件を探してみると良いでしょう。また、「国土交通省 土地総合情報システム 不動産取引価格情報検索」でも不動産の取引価格を調べることが可能です。
家を売る時の費用については以下に書いてあります。
不動産一括査定サイトで合い見積もりを取得する
不動産一括査定サイトで見積もりを取得するという方法があります。これは簡単な個人情報と物件情報を入力することで、持ち家の概算見積もりを複数社から一気に取得できるためおすすめの方法です。
▼家の買い替えは難しい?
- 不動産一括査定サイト
- 買い替え
- 土地総合情報システム 不動産取引価格情報検索
売却と購入のタイミングについて考えてみよう
住宅の買い替えについて持ち家の概算価格が分かれば、それに合わせて予算計画を立てましょう。
そして、住宅買い替えで難しい部分ですが、どのようなタイミングや予算計画で買い替えを実行していくかということです。このタイミング次第で買い替えに失敗をしてしまう恐れがあるのです。
家の買い替えで失敗する理由は購入タイミングがまずい?
買い替えの失敗には①物件を売却できたけれども、欲しい物件が見つからない、②新居物件を確保できたが、古い持ち家が売れない、という失敗パターンが存在します。それではそれぞれについて解説していきましょう。
①物件を売却できたけれども、欲しい物件が見つからない
買い替えにおいて、先に物件を売却する「売り先行型の買い替え」は資金計画も立てやすくお勧めの方法ではあります。しかし、物件を売却した場合は賃貸物件を借りる等の対応を取る必要が出てきます。
目当ての物件がすぐに購入できればいいのですが、既に売れてしまっていた、希望金額でローンが下りなかったというケースの場合、また物件探しからスタートとなります。
その場合、賃貸物件に住む期間が長期化して、家賃が嵩んでしまうことが想定されます。また、家を買うということは一生における非常に大きな買い物のため、時間をかけてでも納得いくものを選ぶべきです。
しかし、毎月の家賃支払いが足かせとなり、早く物件を探したいあまり妥協した物件選びをしてしまう恐れも孕んでいます。
住み替えの際の家賃が嵩みやすいのには理由がある?
住み替えの際の家賃は3か月分で50万円~100万円を用意する必要があります。これは以前住んでいた一軒家ほどのスペース確保が難しい場合、トランクルームを借りるなどの対応が必要だからです。
更に契約当初と退去時には諸経費などもかかります。おまけに引っ越し費用も買い替えの前後で発生しますから、この部分で躓くと金銭的にも、時間的にも非常に大きなダメージを背負ってしまいます。
②新居物件を確保できたが、古い持ち家が売れない
①の問題の逆パターンとして、新居物件は確保できたのですが古い持ち家が売れないといい問題です。これは一体何が問題になるのでしょうか。
新居が見つかれば当然、ローンを組む方がほとんどですよね?もし、持ち家にローンが残っていれば二重のローンを支払うことになり。物件が売れるまで金銭的負担が大きくなることが予測されます。
家計に余裕がなくなると早く売りたいがばかりに、物件を安く売ってしまうということも考えられます。
不動産の価格は同じ不動産であっても、業者によって買い取り価格が1割~2割違うこともあるため、一番高く売れるタイミングで売却できるのがベストです。
▼家の買い替えで失敗する理由は購入タイミングがまずい?
- 売り先行型
- 買い先行型
- 持ち家
忘れると大変!買い替えでかかる諸費用を大解説
必要な費用 | 詳細 |
不動産会社への仲介手数料 | 持ち家の売却、新居の購入でそれぞれ不動産業者へ仲介手数料を支払う必要があります。仲介手数料は法令で「不動産価格×3%+ 6万円」と定められています。 |
銀行に対する一括返済手数料 | 銀行の担保を解除するためには融資を全額一括で返済する必要があります。この際に一括返済の手数料が数千円かかります。 |
税務署に対する税金 | 住宅の買い替え時には各種契約書の印紙税、不動産の譲渡所得税がかかります。 |
税理士、司法書士等の専門家費用 | 専門家に手続きの一部を代行した場合に発生します。不動産売却の所得を確定申告をする場合は税理士等に依頼するのが効率的です。 |
引っ越し費用 | 新居へ引っ越す場合、仮住まいに引っ越す場合は引っ越し費用が掛かります。 |
家賃 | 先に物件を売却した場合、タイミングによっては一時的に賃貸物件を借りる必要があります。 |
不動産売却の仲介手数料
不動産売却する際は不動産会社に依頼して売却の仲介をしてもらいます。この際に売却が成立すると、不動産会社に仲介手数料「不動産価格×3%+ 6万円」を支払う必要があります。例えば不動産が1000万円で売却できた場合は、36万円が不動産会社の報酬となります。
銀行に対する一括返済手数料
通常ローンを組んでいる持ち家は銀行の担保になっているため、勝手に売却することができません。銀行の抵当権を解除するためには、現在融資を受けている金額を全額一括返済することとなります。ただし、現金一括で購入している不動産の場合はこのような費用は発生しないことになります。
税務署への税金
①不動産売買契約書の印紙税
不動産を購入する時、或いは売るときには印紙代を負担する必要があります。これは契約によって契約書原本を2通作成するので売主・買主各々で負担、契約書原本を1通作成するので原本を保管する方が負担という2つのパターンがあります。
②抵当権抹消登記の登録免許税
持ち家を売却する際に、まずは銀行の担保になっている不動産の抵当権を抹消する手続きが必要となります。この時の登録免許税が不動産1個につき1,000円となっています。 不動産が一戸建ての場合は、土地と建物をそれぞれカウントして算出を行います。
③不動産の譲渡所得税
不動産を売却して所得があれば、譲渡所得税を納める必要があります。不動産売却において、以下の計算式で算出した「課税譲渡所得」がある場合は税金がかかるため確定申告が必要です。
課税譲渡所得=譲渡価格(売却額) ― (取得費用+諸経費)
課税譲渡所得は売れた金額にすべて課税されるのではなく、不動産を取得する時の費用と諸経費が差し引かれます。
取得費とは不動産を入手したときの価格を指します。持ち家の購入代金、購入時の租税公課、測量費、設備費、改良費などが取得費として計算されます。なお、建物については年月とともに価値が下がるため減価償却について考慮しておく必要があります。
4000万円で不動産を購入。売却した際には2500万円で売ることができました。減価償却費が200万円の場合、取得費が4200万円となります。また、諸経費で登記費用や仲介手数料、その他で300万円でかかったと仮定した場合、以下の計算となります。
2500万円 ― (4200万円+300万円)=▲2000万円
よってこのケースでは所得が発生していないことになります。戸建ての場合よほどの物件でない限り購入時の価格よりは安くなることが予測されるため、課税譲渡所得が発生することは想定しにくいと考えられます。
もし、課税所得が発生すれば税率は物件の所有期間によって異なります。5年以下の所有期間であれば30%、5年超の所有期間であれば15%となります。
そのため所得税は所有期間によっても異なりますから、買い替え検討時は5年以上所有して物件を売却した方が、税金を安く収めることができるでしょう。
▼忘れると大変!買い替えでかかる諸費用を大解説
- 仲介手数料
- 一括返済手数料
- 確定申告
- 不動産売買契約書
- 課税所得
- 取得費
住み替えで支払いは増える?
住み替えでは日々の支払いが増える恐れがあります。この点については十分注意が必要です。
新居を購入したが持ち家の売却が遅れている場合
このようなケースではまず、ローンの二重払いとなるケースが想定されます。これは家計にちっては大きな負担となるでしょう。
また、住宅を所有している以上、そこに居住していなくても固定資産税は毎年徴収されることになります。また、旧住居で住宅ローン控除を利用している場合はこちらの利用もできなくなってしまうのです。これは住宅ローン控除とは、あくまで自分でその建物に居住するための減税措置だからです。
また、ローンの二重払いは負担が大きいことから、不動産会社等から買い替えローンを勧められる場合があります。これは簡単に説明すると古い持ち家を不動産会社に買い取ってもらい、その売却代金を差し引いても銀行のローンが残った場合に新居の住宅ローンに、古い持ち家のローン残債を上乗せできるプランです。
ただし、このようなケースでは不動産の買い取り価格が安く見積もられるなど、損をするケースも見受けられます。
では一体どのようにすれば賢く住み替えを行うことができるのでしょうか。
▼住み替えで支払いは増える?
- 住宅ローン控除
- 固定資産税
- 確定申告
- 二重払い
買い替えで焦りは禁物?まずは今の持ち家を高く売ってから
最大限にリスクを抑えるのであれば、古い持ち家を高く売却することです。前述した通り不動産は業者によって1割~2割買い取り価格が変わることがあります。
これは不動産業者にはそれぞれ得意分野があり、戸建てが得意な業者、マンションが専門の業者など不動産の買い取り価格が業者の得意分野かどうかで変わってしまうのです。
スムーズな売却実現のコツは?
高額売却を早期に実現するためには、不動産一括査定サイトを利用することをお勧めします。これによって簡単な物件情報だけで複数の不動産会社から概算見積もりを取得することが可能です。
また、これらの情報をもとに自分の持ち家の売却相場を把握したうえで、地元業者に直接相談してみてもいいでしょう。もし、多少安くても早期に買い取りを実現できるのであれば、ロスなく買い替えを実現することも可能です。
住み替えが得意な不動産会社ってあるの?
住み替えを得意とする不動産会社は戸建てやマンションの売買を中心に取り扱っている会社の中でも①住宅ローンに関する確かな知識、②豊富な物件提案力、③早期売却を実現できる集客力がある、このような不動産会社が該当すると言えます。
①住宅ローンに関する確かな知識
住み替え、買い替えの際は2つの住宅ローンについて選択をしなければなりません。一つは古い持ち家のローンをどうするのか、新しいローンについてどうするのかです。これらローンの手続きは煩雑になる時も予想されるため、住宅ローンアドバイザーやローンに関する知識が豊富な社員がいる不動産会社を選択するべきでしょう。
②豊富な物件提案力
買い替えを相談する不動産会社であれば、豊富な物件を所有している会社の方がベストと言えます。自分の好みや、家族構成、予算などでベストな物件を紹介してくれる会社であれば、住み替えをスムーズに行えることが期待できます。
③早期売却を実現できる集客力がある
古い持ち家の早期売却が実現できれば、その売れた金額に合わせて新居の購入計画を立てることができたり、諸経費に充てることができます。手元にお金があるというのは安心感につながり、安心感は正しい判断力に繋がります。
また、住み替えを検討する際は売却と購入を1社の不動産に絞るべきと言えます。これによって煩雑な手続きや不動産取引をスムーズに行うことができます。どうしても、それぞれの取引を別の会社に依頼した場合、連絡や各進捗は基本的には自分自身で連絡や報告を行う必要があるため、負担が増してしまうというデメリットがあります。
▼住み替えが得意な不動産会社ってあるの?
- 早期売却
- 不動産会社
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